女王様に捧ぐショートケーキ
「ただい――」
「あ、おかえ……り?」
いつも通り玄関に入り、通りかかった扉の前で声をかけた瞬間、佳主馬は動きを止めた。通り過ぎていた廊下を数歩戻り、改めて扉の中を覗く。
そこに立っていたのは、見慣れた母親の姿ではない。
「……健二さん?」
「……はい」
「何してるの」
「えっと、バイト?」
「はぁ!?」
佳主馬が声をかけた瞬間、カランと音が鳴り健二が慌てて振り向いた。自宅と同じ敷地内ではあるが、自宅ではないスペースに入ってきたのは、女性二人組だった。
「ここのケーキさ、こないだもらったんだけど美味しかったんだよ。雑誌にも載ったりしたみたい」
「そうなの? あ、でも可愛い」
たわいもない噂話を、健二は酷く嬉しそうな顔で聞いている。
佳主馬はなんとも言えない顔でその健二の姿を見つめていたが、やがて我に返り取り敢えず部屋に駆け込み勢いよく制服を脱ぐ。敢えて少し大きめに作っていた制服が、最近は少しきつい。
(もっと大きく作ればよかった)
出来る限り貧相に見えるように、佳主馬は無駄に気を使っている。
伊達眼鏡を放り、薄く引き締まった体に決まっているシャツを身に着ける。顔を隠すように伸ばしている髪を、後ろに結ぶ。姿勢はもともと少し猫背気味だが、エプロンをつけている間は意識して背を伸ばすようにしていた。
ここまで時間にして二分程度。佳主馬はすぐにでも部屋から出ようとしたが、携帯端末を一度確認する。今日のOMCの時間だけ間違いがないか再確認し、今度こそ数段飛ばしで階段を駆け下りた。
「佳主馬くん」
「大丈夫?」
「――うん」
言いながらも健二の意識は、ほとんど佳主馬に向けられていない。
さきほど一瞬は顔を合わせているはずの女性客が、今度は分かりやすく小さく息を飲む声が聞こえ、佳主馬は営業用の小さな笑顔を口元に乗せ頭を下げる。
「もう少しお待ちください」
「は、はいっ」
池沢家の自宅は、自宅兼西洋菓子店だ。
正しくは佳主馬が中学二年生の頃まで、父親はホテル勤務の菓子職人――今風に言えばパティシエだった。その父親がある日嬉しそうな顔で帰宅し、告げた言葉は「店を持つ」だった。
(まぁ忘れられないよ…)
なんでもない夕食の時だ。
母親はいつも通りあっさりと「あらそうなの?」と口にして、佳主馬も取り敢えず頷いただけだったが、本当に店を持つことになった。その場所が名古屋ではなく、東京だったことは情けないことに父親が準備を終えた中学三年の春にして知ったのだ。母親の『あんた一人こっちに残るの?』という、佳主馬が母親に渡した進学先の希望を見た感想により。
(つーか、普通そっちを先に言うだろ)
幸いなことに、現在父親の菓子はそこそこ人気だ。
食感に拘りを持った父親のお菓子は、本人の性格通り『遊び心満載』であり、それがそこそこの評価を受けており、都心ど真ん中ではないにも関わらず足を運んでくれる人が途切れない状態だった。
過去、共に仕事をしたツテでの大型注文や、佳主馬が管理しているネット発注、そして最近軽い気持ちで企画を出したら通ってしまったOZとのコラボなど、父親本人はどちらかというとてんてこ舞いな日々を過ごしている。
その結果、佳主馬は高校に行きつつ実家のバイトを手伝い、さらにOMC 自分の事業となるわけで――高校には気まぐれでしか通っていないのが現状だった。
「よし!」
健二の嬉しそうな声に佳主馬は我に返る。
佳主馬は自慢ではないが手先は器用な方だが、健二はあまり器用とは言えない。包装などは壊滅的だが、ことケーキの箱詰めに関しては別だ。どうやらそこには数学的な感覚が働くようで、彼は数字を見つめるときのように真剣に、そして正確に美しく箱に詰める。
満足してにこにことした顔で、健二は客にそれを差し出す。
「このキャラメルすごく美味しいんです」
「そうなんですか? 迷ったけどじゃあよかったのかな」
「少し焦がしてある香りがとてもよくて、それと砕いたナッツが凄くいいアクセントで。癖のないメレンゲ生地とすごく合うし、新しい降りたての雪の中をザックザック歩くみたいな楽しさがあって」
「へぇ」
「えーなんか美味しそう。あとで私のと半分ずっこにしようよ」
女性二人は楽しそうに健二の話を聞いている。健二は続けて金額を告げ、その瞬間取り敢えず佳主馬は今日健二がいる理由を知った。
女性客が消えてから、取り敢えず佳主馬は先に口にする。
「…ごめん、健二さんこのバイト急に頼まれたんでしょ」
「あ、うん。でも全然いいんだよ」
へらりと笑う顔はお人よしそのもので、確実に今までいろんな人間に付け込まれたんだろうと思うが、彼は実際に陣内家にもかなり弱い。
彼曰く憧れのような気持ちがあるというのだが、こうして気軽に何かを頼まれることが嬉しいらしい。
(全く理解できない)
そして、更に佳主馬は甘いものが大の苦手だ。実際こうして甘い香りのする店内に居ることもキツイが、仕事は仕事だ。敢えて営業用の顔を作っているが、健二は違う。
まさしく――至福なのだ。
「本当、僕ここの子になりたいなぁ」
甘いものの香りも、沢山のケーキの名前も、彼にとっては数字と同じ心地よいものでしかない。
「……健二さんそれお菓子屋だったらどこでもいいんじゃない?」
「違うよ! だって本当にここのお菓子は美味しいんだよ。でも、佳主馬くんも上手だよね」
「冗談。俺のは遊びみたいなもんだよ」
佳主馬は周囲を見ながら答える。この会話だけは、佳主馬としては家族に聞かれたくない所だ。
その瞬間、再び健二が急にバイトを頼まれただろう理由を佳主馬はもう一度見つめる。
それは、表示が明らかに壊れているレジだ。
(うちの母さん、計算壊滅的だからな…)
栄養士になるうえで、生物的勉強はもとよりそれなりに計算の必要性は常に付きまとう。母親は管理栄養士までとっているというのに、何故か通常の計算が非常に苦手だった。
「でも、朝から沢山お客さん来て、すごくうれしくなっちゃった」
「……っていううか、健二さん朝から働かされてるの。休憩とった? ご飯は?」
「え、大丈夫だよ」
「大丈夫じゃないから! ああ、もう…ご飯作ってくるから、もうちょっとここみてて」
「え、いいよいいよ」
「絶対、ダメ」
「でも」
「ダメ。ばーちゃんの教えは?」
「………はい」
眼力と伝家の宝刀で黙らせて、佳主馬は台所に向かう。まだ小さい妹が置き散らかしたものを適当に拾いつつ、冷蔵庫の中身を見る。取り敢えず炒飯とスープ、あとは野菜の小さいグラタンにするかと手早く材料を並べた。
健二は食事を忘れがちだが、食が細いわけではない。出せば出した分、出来る限り食べようとする。
(どうせまた食事偏ってるんだろうし)
佳主馬は自然と眉が寄る。管理栄養士でもある母親に、昔から栄養について口うるさくレクチャーされていたせいか、どうしても健二の食生活が気になってしまう。
まずはグラタンに使う、ほうれん草と千切りにした人参、ジャガイモ、カボチャをざっとバターで炒め味をつける。簡単に味をつけ、味付けに少量のアンチョビを加え、そこに小麦粉をまぶす。空いている部分にバターを落とし溶かしきってから、全てを混ぜて牛乳を足す。簡単なんちゃってグラタンのベースは完成だ。それを器に移し、チーズをたっぷりのせてオーブンに入れる。
続いて洗ったフライパンで手早く炒飯とスープを平行して作っていれば、明るい「ただいまぁ」と叫ぶ声が聞こえた。
「かーさん! 健二さんにちゃんと休憩あげてよ」
声を張り上げると、母親の返事は聞こえなかったが代わりに別の足音が近づいてきた。
「もう、別に平気なのに」
母親に追い出されただろう健二が、居間に入ってくる。居間と台所は繋がっている作りになっているので、その姿はすぐに目に入った。
「はい。健二さんこれ運んで」
「うん。佳主馬くんも食べる?」
「少しね」
「そっか」
頷いた健二はにこにこと笑う。
健二は誰かとする食事を好きだとよく言っている。こういう健二を見ると、母親はしょっちゅう夕飯に誘いたくなると言っているが、佳主馬はどちらかというと苛立つ気持ちにもなる。
(なんていうかさ――)
「ああ!」
「うわ、何いきなり」
「思い出した。佳主馬くんっ」
「いいから座りなよ。はい、頂きます」
「頂きます――って違う!いや、食べるけど」
健二は橋を握りしめたまま、興奮している様子だった。
「何が」
「さっき! 制服姿っ」
言われて佳主馬は、健二が何を言いたいのか理解する。同時に、私服ではない姿で健二に会うのは初めてだったのだと今更ながら気づいた。とにかく冷めないうちに健二に食べろと動作で進めつつ、健二が驚いただろうことについて口にする。健二の会話ペースに任せていたら、一向に食事は始まらない。
「学校休みがちだし、休まざるを得ない環境もあるから。出来る限り地味に、あとひ弱に見られるようにしてるんだよね」
「ひ弱……」
健二は呟いて、何か考えているようだったが勢いよく首を振る。
「無理!」
「無理じゃないし。けっこうそう思われてるよ。根暗だとか」
「ええええええっ」
健二は悲鳴をあげた後、ぽかんとしていたので取り敢えず、熱いだろうグラタンの野菜を健二の口に突っこむと、よく分からない悲鳴があがった。
「覚める前に、お食べください」
「ひゃ、ひゃい……」
健二はもごもごと咀嚼した後、水を飲んではーと息をついた。
「でも佳主馬くん。ひ弱とかって、僕みたいなのを言うんであって…」
「うん。だからちょっと姿勢とか真似してる」
「……なんだかそれはそれで複雑です」
本当に眉を寄せて複雑そうな顔をするので、佳主馬は思わず笑ってしまった。
健二とはもうそろそろ短くない付き合いになってきた。名古屋と東京と距離がある間も、それなりに連絡を取り合ってはいたが、やはりこうして同じ東京に住むようになってからは全く生活環境もリズムも違うのに、頻繁に連絡を取り、また家族の力により顔を合わすことも多い。
(やっぱ楽だよなぁ)
健二と佳主馬の共通点など少ない。それでもこうして、健二と話をしているとき、非常に気持ちが楽になる。
親戚らの中には同年代は少なく、また明らかにタイプが違う人間が多い。だがそういった諸条件を抜きにして、佳主馬にとって健二は特別だ。
(どんなにたよりなかったり、ひ弱だったりしても)
(健二さんは、凄い)
彼を笑うものがいれば、許しはしない。
それはもはや絶対の感覚だ。あの夏に得た最高の宝物。本物の才能と、決して折れなかった強い彼の心。
「えっと、でも学校が嫌なわけではないんだよね?」
「つまらないけど。ケーキ売ってる方がまだましくらいかなぁ」
「ええっ。すっごく楽しいと思うけど!」
「だからそれ、健二さんくらいだよ……」
「そうかなぁ」
健二はやっぱり納得がいかないように首をひねっている。
健二が、佳主馬の自宅の職業を初めて知ったのは、あの年の冬のことだった。クリスマスが再びやってきた派手な食卓に驚いていた彼は、そのケーキがお手製だとしり言葉を失っていた。自分たちは見慣れてしまったが、確かに普通の家で「手作り」と出されるレベルのものではない。
シンプルながら綺麗に、それこそ降りたての新雪のような生クリーム。一つには子供向けに数種類のフルーツが緩くゼリーで固められ、生クリームもふんだんに、そして可愛らしいマジパンでキングカズマが作られている。
もう一つはとても品がよく、それこそ女王様に差し出されるような苺のショートケーキだった。
健二はそのケーキたちを見て完全に言葉をなくしていた。
「あれ、健二くん固まってない?」
太助に目の前で手を振られても全くまともに反応できない。
「健二さん?」
その様子に佳主馬も声をかけた。
健二が上田にきて三日目。健二は近寄ってきてくれていたが、面白がりそうな話をただ自分は必死に考えていた。OMC、OZ、キングカズマ――。ぎこちない会話ばかりでどこか自分が嫌になる。そんな時に、健二がただ茫然と並んだ料理とケーキを見て立ち尽くしていた。
陣内家では、何故か30日の夜にクリスマスをテーマにした料理が出される。普段離れて住んでいる子供たちは実際この日にクリスマスプレゼントをもらうことも多い。
そして明日は大晦日の食事が出て、それから御節料理に突入してと、佳主馬でさえげんなりくり料理尽くしになる。
(けど、健二さんはうちの料理気に入っていたし)
訝しむ気持ちで健二の顔を見て、佳主馬は固まった。
むしろ、物凄い勢いで健二の手を引っ張って逃げ出した。
「あ、こら佳主馬っ」
「健二くん!?」
「あんた達っ、もうご飯よ!」
女性陣からの声に、取り敢えず佳主馬は怒鳴り返す。
「忘れ物! すぐ戻るからっ」
ドタドタと廊下をかけ、開け放たれている広り畳を横切り人気のない玄関付近の廊下にたどり着いてから、佳主馬は手を離した。
それから、くるりと黙ってついてきた男を見る。
「あ、んた…何泣いてるのっ」
心臓が動揺でどきどきとうるさくなっていた。ぐるぐるして頭が上手く働かない。
あそこで騒ぎにするべきではないと思ったのは、ただの勘だ。そしてキング・カズマとして鍛えた俊敏さが、その判断を恐るべき速さで行動に移してくれた。
「え」
健二はその言葉に、初めて自分が泣いていることを意識したようで己の涙に触れる。
「……本当だ」
「本当だって、ねぇ…」
「泣いちゃったんだ」
健二は少し茫然としたように口にする。佳主馬はまた言いようもない苛立ちに似た気持ちにさいなまれる。
佳主馬はあまり普段心が乱されることはない。
だが、こと小磯健二に関しては別だ。
あの夏の大事件の時も、そして再会してからも。どうでもいいような些細なことに、いつもこうして振り回される。
「――嫌なことでもあったわけ」
「まさか!」
健二は彼にしては恐るべき速さでそこを否定する。
それから少しの間、何かを探すように手を動かしてから、納得いったように小さく微笑んだ。
「た、だね。ちょっと思い出したんだと思う」
声は、優しく柔らかい。
「ショートケーキって、うちでもクリスマスの時に毎回出されててね。普段全然集まらないんだけど、僕が小学生の間だけは絶対に三人集まって、ショートケーキを買ってきてくれるの」
小学生の間だけ、と健二が口にしたのだからそれは恐らくそこで止まった行事だったのだろうと佳主馬は冷静に理解する。
「きみのお父さんは、素晴らしいね」
「は?」
「きみのお父さんのショートケーキで、きっと沢山の子供たちは僕みたいに思い出を貰うんだ」
産まれて一度も、父親の職業を言ってはなんだか尊敬したことはなかった。
ただの仕事でしかなく、仕事を続けていること、その技術に磨きをかけようとする姿勢については少し思うことはあってもその程度だ。
分かりやすく皆を守るような陣内家の他の職業に比べたら、恐ろしく地味で、必要とされない職業に思えて仕方がなかった。
「あの頃、僕はきっと嬉しかったんだなぁ…」
健二は笑いながら、その目は酷く潤っていた。
(っ)
不意に、ぼたっと佳主馬の目からも涙が出た。
その理由は分からない。
夏の時のように分かりやすい感情ではない。これを世の中では共感とか、釣られるとかいうのだろうかと考える。
「健二さんさ!」
「うわっ、な、なんで佳主馬くん泣いてるのっ。え、ちょ、ど、どうしようっ」
「落ち着きなよっ」
「はい!」
慌ててこけそうになる健二を佳主馬は一喝する。健二は綺麗な姿勢になった後、再びおそるおそる佳主馬の顔を見つめ、不器用そうに手を伸ばして佳主馬の涙を迷いながら拭ってくれた。
同じように佳主馬も手を伸ばし、まだ健二の目元にとどまっていた涙を拭い払う。
「悪いけど」
「う、うん」
「僕はケーキが好きじゃない」
「え、ええええっ」
健二はかなり真剣に驚いているようだった。
(そういや、この人確かに甘いもの普通に食べたっけ)
「だから」
「う、うん?」
「僕の分まで毎年食べにきなよ」
「え」
佳主馬はぐいっともう一度手を引っ張る。
「父さん、阿呆みたいに喜ぶと思うよ。食べにくることくらい、簡単に出来るでしょ」
「え、で、でも」
「出来るよね!?」
「は、はい!」
佳主馬は来た時と同じように健二の手を力いっぱい引っ張って歩く。健二はやがて素直にとたとたと静かな足音で後ろからついてくる。
やがていつか、自分が大人になればもっと色々上手く出来るのだろうかと思う。それでも、今の精一杯はこの程度だ。
(情けない)
けれども、大事なことは向き合うことだと、今は亡き大祖母が教えてくれた。
だから決して、自分は逃げず誰の挑戦でも受けるのだ。
ちらりと振り向いた顔は、少しだけ照れるように笑っていた。
(本当にこの人は)
それから何回も、一緒にケーキを食べる機会もあった。
(一体、いつになったらもうちょっと)
ショートケーキは、過去の暖かい思い出なのかもしれない。
けれども、逆に言えばあたらしい記念日を沢山作る象徴にもなれる。それを、人に勧めるときには分かっているのに、一向に自分のことに関しては――。
「佳主馬くん?」
大学生になっても、高校生の頃とほとんど印象が変わらない人物が、顔を覗き込んでいる。
「……何」
懐かしい思い出にふけっていた佳主馬は、少し眉を寄せて言葉を返す。
「ううん。この佳主馬くんを知らないなんて、皆もったいないなぁと思って」
「メアド交換して、キング・カズマにメール運ばせるわけにはいかないからね」
「うーん、でももったいないよなぁ」
「別に」
佳主馬は頬杖をついたまま、適当に口にする。
「健二さんもいるし、別にいいよ」
「え」
健二は何故か酷く驚いた顔をしていたので、更に苛立ってその鼻をつまむと悲鳴があがる。だが健二は楽しそうに笑っていた。
「本当、この家の子になりたかったなぁ」
「嫁に来る?」
「それは魅力的な誘いだなぁ」
「キング・カズマもつけるよ」
「宜しくお願いします」
笑い出したのは結局健二が先だったが、佳主馬も一緒に笑う。
デザートには、切り端のスポンジと生クリームで、きれいなショートケーキは無理だけれどトライフルを作ってあげようと佳主馬は思う。
それをきっと、健二は嬉しそうに食べてくれることがもう分かっていた。
タイトルはまじ適当っす!
いやー昔『堀さんと宮村くん』よんでから、なんかぱろって話書きたいなぁと思ってたんですが
全く違う話になったので(頭の中で)産まれたきっかけがそれだよーくらいの話です。
ちょっとゆるーく育てる恋心として書いてきたいなとか思ってます。どうだろう。